お客様の声 戸建リノベーション Kさま

お客様プロフィール : 

戸建てリノベーション・当時代70代男性


▶既成概念にとらわれない、自由な発想を実現した住まい

―――いたやに設計を依頼することになった経緯を教えていただけますか。

この建物は元々両親が住んでいて、介護のためにある時期から私も一緒に住んでいたのですが、自分が決めた間取りではないので、暮らしにくいと常々思っていました。両親が亡くなった後、気分も変えたかったので、思い切ってリノベーションすることにしました。


紹介してもらった会社などもいくつか検討したのですが、どこも遠いのが難点でした。その頃、近所にカフェがオープンしたので行ってみたら、そこの内装がとても良かったんです。店主にどこに依頼したの?と尋ねたら、それがいたやさんでした。


いたやさんのことはお祖父さんの代から知っていて、そう言えば娘さんがおられたなあ、と。相談してみたら、すごく熱心でね。近所だし、いつでもすぐ来てくれるという安心感。工事が終了してからも付き合いが続く、という関係性が良かった。


―――実際に作っていくときの打ち合わせはどうでしたか?

ちょっとしたことでもすぐに来て、どうするかを相談させてもらえました。私は、他の人がしないような注文もしたしね。


―――と言うと?

まず、うんていを作って欲しい、と言いました。

(※うんていとは・・・(▲上記写真)ハシゴのようなものを水平に設置してハシゴ部分を手で伝って移動する運動道具。小学校の校庭などにある。)

最初、いたやさんは「???うんていですか?」という感じでした(笑)。でも、「出来ません」とは言わず、大工さんと相談してしっかりした造りのものを設置してくれました。


ほかにも、当時、吹き矢を習っていたので、その練習をしたくて、的まで10メートルの距離が必要だから、そういうスペースを作って欲しいとも言いました。これも、間取りを上手くいかして、距離を確保してくれました。


空手やテニスもやっているので、ウエアの洗濯は必須なのですが、外の干し場に加えて、室内にも干すためのバーを豊富に付けてくださったので、これがすごく役立っています。(▼下記写真)


―――1階は、まるでバーのような落ち着いた雰囲気ですね。鏡面仕上げの大きく黒いテーブルがまるでグランドピアノのようです。

ここに住む前の自宅マンションで使っていた思い出のテーブルなんです(▼下記写真)。合わせたいハイスツール(背の高いイス)があったので、それに合わせて高さを上げる加工をいたやさんにしてもらいました。鏡面仕上げもその時にお願いしたんです。


良い音を楽しみたいので4台のスピーカーを置きたいと言ったら、アンプと繋ぐ配線は床下に通してごちゃごちゃして見えないよう工夫していただきました。


基本的には友人たちが来た時にここで過ごすのですが、好きな音楽をかけて、ひとりの世界に浸るのも至福の時間です。すべて二重窓にしてもらったので、音が外に漏れる心配もないですね。

▶70代からの家づくりのポイントは「見える化」

―――リノベーションにあたって、大量にモノを処分されたそうですね。

両親が住んでいた頃からの荷物がそのままあったので、大量に処分しました。自分ひとりではなかなか大変なので、いたやさんが片づけサービスの人を呼んできてくれて、一緒に要・不要の判断をしました。処分したもので困ったことは何もないので、思い切って良かったと思います。


また、リノベーション後の収納にはなるべく扉を付けないで、オープン棚にしました。扉の中に収納してしまうと、何があるか忘れてしまうからです。書斎スペースまわりの壁を有孔ボード(穴あきの板)にしてもらったのも気に入っています。(▼下記写真)


領収書などを以前は箱に入れて保管していましたが、今はフックにかけているので、大事なものが埋もれることなく、すぐに見られます。持ち物を「見える化」することは、私くらいの年齢になってくると大事ですね。

―――これからリノベーションしたい方にアドバイスをお願いします。

やりたいこと、気になっていることに、スピーディーに対応してくれる方に依頼するということでしょうか。そのためには遠方すぎないことも必須ですね。うんていのように、ちょっと変わったリクエストにも対応していただけることも自分の趣味やライフスタイルに合う住まいの実現には大事なポイントです。


あと、図面だけでは分からないことがあります。我が家のアイランドキッチンですが、最初は奥行き70cm幅くらいで良いかなと思っていましたが、いたやさんがショールームに同行して下さり、実際のキッチンを体感したことで、90cm幅に変更しました。


以前は置き場所が離れていて使いにくかった食器棚もアイランドキッチンのすぐ横に置けるよう設計していただき、フル活用しています。煮込みの時などに腰掛けるための椅子も置いて、居心地のよい場所になっています。


あと、小さいことですが、意外とあなどれないのが、スイッチプレートの場所です。電気を付けたい時に、たった一歩のことでも離れた場所にあるとストレスなんです。いたやさんが助言してくれてたんだけど、耳を貸さなかったこと、ちょっぴり後悔しています(笑)。

―――設計者よりひとこと

K様のお住まいを始めて拝見したとき、しっかりとした暮らしの軸があることが伝わってきました。そのため、リノベーションへのご要望も、とても合理的で明確でした。【暮らしマップ】を使いつつ、詳しくヒアリングした結果、

●キッチン+リビング+書斎+テレビ+クローゼットが一体の広々空間

●お風呂+干場がたくさんある脱衣室

●廊下はなし

など、非常に機能的な間取りをご提案することになりました。


 南側一面の窓はカーテン不要にするため、ガラスとガラスの間にブラインドが挟まれた複層ガラスを設置。それ以外の窓には内窓を付けました。断熱材もしっかりと入れ、夏は涼しく、冬は暖かいお家になりました。


 今でも、ふらりと弊社の事務所に立ち寄ってくださるK様。

「キッチンに立つのが苦にならなくなったよ。南側だから、椅子持ってきて日向ぼっこしてるよ。」

「ニラ、まとめて切って冷凍しとくと便利やで」

「鏡を取り付けたよ!あの柱のとこ!」などなど。

お引き渡し後のお客様が、暮らしを楽しんでいらっしゃる様子をお聞きできるのは建築士冥利に尽きます。

いたや木材有限会社建築設計事務所 大塚典子

暮らしが整う家づくり/リノベーション・新築/大阪市内/いたや木材有限会社建築設計事務所

リノベーション・新築の動線設計と施工 木材を活かした家づくり 暮らしが整う家づくり 家事が楽になる家づくり -- 大阪市内 昭和23年創業 いたや木材有限会社建築設計事務所